バンカーの救世主サンドウェッジ、バンカーで発揮するクラブの特徴や理由をご紹介
14本のクラブセッティングの中で、どうしても外せないクラブがサンドウェッジ。ゴルフが詳しくない方でも、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
サンドウェッジは、文字通りサンド(=砂)ウェッジのためバンカーで活躍するクラブです。
このクラブは、グリーン周辺のバンカーからグリーンに乗せるのが最もやりやすいクラブのため、クラブセッティングで外せません。
本記事ではゴルフをする中で無くてはならないクラブであるサンドウェッジについて、詳しくご紹介します。
1 サンドウェッジとはどんなクラブ
サンドウェッジと他のクラブの違いは、ロフトとバンス角が大きいことです。この特徴がバンカーという特殊状況で大いに活躍する理由なのです。
ロフトが大きいことで、ボールを高く上げることが出来ます。そのため砂に囲まれたボールを主に窪地に位置することが多いバンカーから脱出させることが可能になるのです。
バンス角はクラブヘッドのソールは平らでは無く膨らんでいる出っ張りのこと。
ソールの出っ張りがあることで、ショット時にボールより手前で勝手に地面と接触してしまいます。この特徴が、サンドウェッジは意図的に「ダフるためにできたクラブ」と呼ばれる由縁なのです。
バンカーショットの場合、フェース面のリーディングエッジがボールの手前に突き刺さると、砂の抵抗を受けてヘッドスピードが大幅に減衰してしまい、ボールを脱出させることが難しくなります。
そこでボールを高く上げることが出来、かつ意図的にダフらせること出来るサンドウェッジは、まさに外にボールを砂ごと運び出せる構造のため、バンカーで活躍出来るのです。
2 サンドウェッジの選び方
実際にどのようなサンドウェッジを選べばいいのでしょうか。
ゴルフショップでは”ウェッジコーナー”に陳列されていて、ロフト角が45度程度から64度程度と幅広い品ぞろえがあります。
サンドウェッジの特徴であるロフト、バンス角から最適なサンドウェッジ選びをご紹介します。
2-1 ロフトの選び方
一般的にはおおよそ54〜58度程度のロフトのクラブのことをサンドウェッジと呼びます。ただ、ただ実際使用されるのは、56度か58度かのどちらかが大半。
上級者やプロは、58度の角度を選択するケースが多いと言われいます。その理由はよりボールにスピンを掛けやすく、よりボールを上げやすく、より飛ばさないショットしやすいため。
一方、初心者やビギナーは56度が望ましいです。58度の角度で生まれるスピンや、ボールの高さ、そして飛距離のコントロールは、初心者にとってほぼ無用と言えます。
むしろロフトが寝ていることで、クラブがボールの下を潜るといったミスショットに繋がり、飛距離が望めないといった課題が生まれてしまいます。
サンドウェッジのロフトはある程度小さいほうが扱いやすさに繋がるので、クラブに慣れない内は、小さい角度を選ぶと良いでしょう。
2-2 バンス角の選び方
ロフトの次は、バンス角です。一般的に、バンス角が8度以下のサンドウェッジを「ローバウンスウェッジ」と呼び、12度以上の角度を「ハイバウンスウェッジ」と呼ぶことが多いです。お勧めはハイバウンスウェッジ。
8度と12度の比較では、角度の高いバンス角の方が、ソールから先に地面に接地しやすく、「意図的なダフリ」が発生することで、より砂ごとボールを運びやすくなるため、後者を選んだ方が扱いやすいでしょう。
砂というただでさえ対処し辛い特殊状況を、いかにハードルを低く処理するかがポイントになるバンカーでは、いかに容易いショットを生み出す必要があります。
これら特徴から、適切なクラブを選択してみてください。
3 サンドウェッジの使い方
グリーン周りのバンカーでは、ボールをふわっと上げるのが理想的です。その理由はバンカーの壁が直角的(=アゴが高い)であることが多いため。
そのためには、まず正しくフェースを開くこと。このことで、ロフト角の度数が数値以上に大きくなり、球が上がりやすくなります。
また、バンス角も大きくなるため接地面が広くなり、より効果的なバンカーショットに繋がるのです。
開く度合いとして、まず30度ほど開きましょう。フェース面の周囲に時計をイメージしてください。
クラブフェースが真上の12時を向いているとした想定した場合、フェース面を開いて1時方向に向ける感覚です。この際、フェース面を開く時はグリップを握ったまま開かないように注意が必要。
グリップを握ったままフェース面を30度開いたとしても、その状態でスイングすると、インパクト時には元の0度に戻ってしまうためです。そのため、グリップを両手から離した状態でフェース面を開き、最後にグリップを握り直してください。
次に、直接ボールを打たないこと。
直接ボールを打ってしまうと低いボールになってしまい、結果としてアゴに当たるか、強く当たるためグリーンオーバーしてしまうので注意しましょう。
またショット時は、ボールの下をクラブヘッドが潜らせるようにします。インパクト前後のクラブヘッド軌道は地面と平行に移動するイメージで、上からでは無く水平に打つ感覚です。
ただこれは砂が柔らかいバンカーで有効なショット。固い砂の場合は、逆に上から打つイメージでスイングしましょう。柔らかい砂の場合より、クラブヘッドが少し鋭角に入射します。この際、フォロースルーは無理に取ろうとしなくても構いません。
いずれの砂質でも、スイング中にグリップの握る力を弱めてはいけません。直接ボールをショットせず砂を打って、その爆発力でボールを打ち出すため、砂の抵抗があります。握る力を弱めてしまうと打ち負けてしまうので、グリップを弱めないよう意識してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、クラブセッティングで必須のクラブ。サンドウェッジをご紹介しました。
ゴルフでラウンドする上で、避けては通れない状況バンカー。
誰しも苦戦するであろう特殊状況で使用するサンドウェッジの特徴など知っていれば、スコアメイクに役立つでしょう。
ご紹介した特徴やポイントを踏まえて、よりよりゴルフライフにお役立てください。