ボールを打たないのがコツ? ヘッドスピードを上げる”素振り”の効果をご紹介
利用料が安くはないゴルフ練習場に何度も通い、打ちっぱなし練習しているにも拘わらず、飛距離が伸びない、安定的なショットが出来ないとお悩みのゴルファーも多いのでは?
そういった際は一旦ボールを打つ練習から離れて、素振りの練習を行ってみましょう。
日常的に素振り練習をしていれば正しい型のスイングの再現性を高め、安定的なショットを打つことが出来るようになります。
この素振りを取り入れた練習は、実際にボールを打つ必要がありません。
素振りは練習場代(ボール代など)を掛けずに、またご自宅で気軽にゴルフが上達できる練習方法です。
今回はその素振りの効果や具体的練習方法をご紹介します。
1 素振りにはどんな効果がある?
熱心に練習場でボールを打っているのに、なかなか成果が上がらないという方。
もしかするとゴルフの基本動作である「クラブを振る」という動きから少し外れてしまっているかもしれません。
「ボールがあってもクラブを振っている」つもりでも、実は自然なクラブを振る動きではなく不自然な動作になっている可能性があるのです。
ボールに当てようとクラブフェースの向きを調整したり、また遠くに飛ばそうと腕に力を入れていることがあり、これらの動きによって自然で理想的なスイングが行えないのです。
クラブヘッドの遠心力に任せて振れば、ゴルフクラブが自然な動きとなりボールは自然と飛ぶものです。
そのためには腕や手の余分な力を抜いて、手首を柔らかく使いスイングすることがポイント。
こういったスイングを習得するには、「ボールに当てよう」「ボールを飛ばそう」といった気持ちが起こらない素振りが効果的なのです。
また効果的な素振りを行うことで飛距離を伸ばすことも可能。
素振りはボールが無い状態でのスイングのため、テイクバックからフォロースルーの一連の動きを無心で行うことが出来ます。
そのため、自然とインパクト位置で遠心力が最大になるような振出しを習得できるので、結果として飛距離を伸ばせるのです。
2 室内でできる素振り練習法
ここでは、室内で素振りを行う練習方法をご紹介します。
室内で行う素振りの練習には、練習用の短いゴルフクラブといった市販の練習器具を使うのも良いでしょう。
ただクラブのヘッドカバーでも練習可能。ヘッドカバーならリーズナブルかつ安全に素振りが出来るのでおすすめです。
具体的な練習方法は非常に単純。
まず無駄な力を入れずにアドレスし、ゆっくりとテイクバックしていきます。
この際、手元よりクラブヘッドが少し遅れるぐらいのスピードで腕を動かしましょう。ここでは手だけでクラブ振り上げると、ヘッドが先行するので要注意です。
この素振りでは切り返しがポイント。ヘッドを先に振り出さないようにしてください。
そしてインパクト位置でクラブの遠心力が最大になるように振り出し、フォロースルーでは、両腕がまっすぐ伸びていることを確認しましょう。
この練習を行う際、無心に素振りすることが重要です。余計なことを考えないことは、余計な力が入らないこと。
繰り返し無心で素振りを行うことで、「スイングのリズムが良くなる」、「クラブの動きがシンプルになる」などの効果が期待出来ます。
最後にこの練習では、ゴルフクラブの使用は止めましょう。リビングなど室内でゴルフクラブを振り回すことで、備え付けの照明を割ったり周囲の家具を傷つけてしまうといった事故が起きてしまう可能性も。
クラブカバーでなくてもタオルなどでも代用可能のため、安全なアイテムを選択し周囲に気を使いながら、ぜひ試してみてください。
3 素振り練習で気を付けるポイント
ボールが無くても、ただ何のポイントを踏まえずにクラブを振れば良いというものではありません。
素振り練習を行う際の気を付けるべきポイントを紹介します。
3-1 アドレス
アドレスは、最初に足を閉じた状態で体の中心辺りにボールを置き、そこから片足ずつを肩幅程度まで開きます。
姿勢は腰が曲がりすぎたり反り過ぎたりしないように注意しつつ、軽く膝を曲げ背中がまっすぐな状態で前傾姿勢を作りましょう。
「アドレス」の詳しい解説についてはこちらをチェック!
3-2 スイング
初心者の方がスイングは、まず”三角形”と”重心移動”を意識することがポイント。
3-2-1 ラインを三角形に保つ
三角形というのは両腕と肩のラインを三角形に保つという事を指します。この三角形のラインではクラブの遠心力を正しくボールに伝えることが重要です。
三角形を保つ事で、正しい形でのバックスイングやインパクトを迎える事ができ、ボールをより遠くへ飛ばすことが出来ます。
「三角形」の詳しい解説についてはこちらをチェック!
「胸を回す」ことで飛距離を伸ばせる?ゴルフスイングで重要な三角形 とは
3-2-2 重心移動
ゴルフスイングでは下半身主導によるスイングが理想とされ、これを実現するには重心移動が重要。
初心者の方はボールを飛ばすために右足に重心を乗せたままスイングをしてしまいがちです。
正しい重心移動とは、アドレスからテイクバックまではクラブを振り上げる動きに合わせて、自然にそして徐々に右足に重心が移動していくイメージがよいでしょう。
そしてトップからダウンスイングの動作に掛けて、徐々に左足に重心を移動させていきます。
インパクトを迎えたタイミングで、重心の80%程度が左足に移っており、フォロースルーから残りの重心を左足に移し、フィニッシュ時に100%の重心が移り切っている状態を意識してみましょう。
「重心移動」についての詳しい解説はこちらをチェック!
上記ポイントを踏まえて素振りを行いましょう。
正しい形でないと、間違ったスイングを刷り込んでいることになってしまいます。
そのために、ご自身の素振りの姿を鏡やガラスの窓、スマホの動画撮影で必ずチェックすることが重要です。
ゴルフゾンのゴルフシミュレーターでは、本体に設置されているカメラでスイング動画が録画されます。そのため、ご自身の素振りの動きを客観的に捉えることが可能です。
ゴルフシミュレーターは、実際にボールを打つ練習だけでなく、理想的な素振りを習得するにも有効なので、ぜひご活用ください。
まとめ
ゴルフ練習はボールを打ちたくなるものです。
ただ、ボールを打つことでボールの行方や飛距離ばかり気になり、ポイントを押さえたスイングが出来なくなってしまうことも。
その点、素振りはボールが無いことからもスイングに集中できます。
まずはボールが無い状態で、余計な力を入れない理想的なスイングを習得しましょう。
リーズナブル、かつ自宅で気軽に実践できる「素振り」を継続的に行うことで、正しいスイングが身に着くだけでなく、ヘッドスピードも上げられます。
ぜひ、ご参考頂きお試しください。