多くのアマチュアゴルファーが使っていない5番アイアンの特徴は?
苦手としているアマチュアゴルファーが多い番手「5番アイアン」
そもそもゴルフクラブは番手(数字)が若ければ若いほどシャフトが長く、飛距離が稼げます。
一方でシャフトが長いクラブ を使う際には打つためのコツが必要です。
アイアンの中でもロングアイアンと呼ばれる5番アイアンは、苦手意識からあまり使わないなんてゴルファーの方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では5番アイアンの特徴や、自在に使えるようになるためのポイントをご紹介します。
1 5番アイアンの飛距離は?
まずは5番アイアンの平均的な飛距離の目安を確認してみましょう。
飛距離に影響するクラブのロフト角はメーカーやブランドごとに様々。
そのため一概に比較することは難しいものの、男子プロゴルファーは5番アイアンで200yd前後飛ばす選手が多いんです。
アマチュアゴルファーからすると驚きの飛距離ですよね。ただアマチュアの方はそんなに飛ばす必要はありません。
アマチュアゴルファーの場合、平均飛距離は男性で160yd前後。中にはさらに飛ばせる方もいらっしゃいますが、おおよそ140yd~170ydのレンジです。
一方で女性の場合は80yd~140ydのレンジ、平均飛距離は110yd前後とされています。
「距離を出すため」というよりも、アイアンは「距離を合わせるクラブ」。そのため飛距離が出ないことを気にするのではなく、まずは狙ったところに打てることが大切なんです。
初めのうちは男性は140yd、女性は80yd飛ばすのを目標にしてみましょう。
2 5番アイアンが難しいと言われる原因は?
今回ご紹介する5番アイアンが難しいと言われている原因はあくまでも一例。
しかし漠然と苦手意識を感じるのではなく、その対象を具体的にすれば対策を講じることが出来ます。
ぜひ参考にし、練習に反映してみてください。
2-1 シャフトが長い
5番アイアンが難しいとされている理由の中でも広く知られているのがシャフトの長さ。
アイアンの基本「7番アイアン」のシャフト尺が36.75inchだった場合、5番アイアンは37.75inchと1inch長くなります。
たった1inchですが、この1inchでミートするポイントが大きく違ってくるんです。
2-2 UTやFWよりもクラブヘッドが小さい
ヘッドが小さいクラブの構造上、ボールの真芯を捉えるスイートスポットが狭いことも5番アイアンが難しいとされる理由の一つ。
ちょっとしたスイングミスが大きなミスに繋がりやいんです。
2-3 ソール幅が狭い
他のクラブと比較するとヘッドのソール幅が狭いことから、クラブヘッドを芝の上で滑らすことが難しいアイアン。
少しの芝でも捕らわれて、ダフってしまいます。
3 5番アイアンを使うときのポイント
3-1 打ち込みは厳禁!
かつてゴルフクラブは芯がヘッドの中央付近にあるものが多かったものの、現在普及しているクラブは進化し、重心が下の方に設定されています。
そのため自然とボールは上がりやすい状態になり、意識して打ち込む必要がなくなったんです。
無理やり打ち込むとダフリの原因にもなるので注意しましょう。
3-2 グリップは短く持つ
他のアイアンよりロフト角が立っている5番アイアンは、長く持たなくても飛距離を出しやすいクラブ。
上手く打てない場合はグリップを少しだけ短く持ってみましょう。コンパクトなスイングになって、再現性の高いショットが可能になります
3-3 ボールは左寄りに置く
ゴルフクラブが長くなるにつれて、ボールはターゲット側(体の左側)に置きましょう。
5番アイアンの場合、身体の中心線からボール1個分ほどターゲット側に置くのがおすすめです。
この時ボール位置ばかりに気を取られ、ターゲット方向に真っ直ぐ向くのを忘れないように注意しましょう。
3-4 しっかりと振り抜く
ミスショットのイメージから恐る恐るスイングすると、更なるミスを招くことになりかねません。
あくまでショットが上手くいくイメージを持ち、最後まで振り抜きましょう。
振り切れば多少ヘッドがダフっても球は前に飛んでくれます。
4 5番アイアンを練習するときのポイント
4-1 ティーアップして練習
ボール直置きの状態から5番アイアンでショットするのは難しいと感じている方も多いはず。
そんな時はボールをティーアップして練習してみましょう。
容易にボールが高く上がり、すくい打ちになり辛くなります。
低いボールを打つ練習を通して、スライスを改善する打ち方も身につけることが出来るんです。
4-2 腕と体を同調させて練習
5番アイアンのシャフトが長いため、スイング時に腕と体のバランスが崩れることがあります。
バランスが崩れることでダウンスイング時に体が先に開き、クラブの振り遅れを引き起こしてしまうんです。
バランスが崩れてしまうのを避けるために腕と体の連動を意識し、常に腕が胸の前にあるようにイメージしてスイングの練習をしてみましょう。
4-3 しっかりと振り抜く練習
シャフトが長い5番アイアンは方向性が左右にブレやすく、これを恐れてインパクトの瞬間に思い切ってクラブを振り切れないゴルファーの方を多く見かけます。
置きにいったようなスイングでは、決してナイスショットは生まれません。
そのため練習場では、恐れずに思い切ってクラブを振り抜くことを意識して取り組みましょう。
5 5番アイアン以外の選択肢も
ここまでで5番アイアンをご紹介してきましたが、それでも苦手意識が抜けない方は替わりのクラブを使用するという選択肢もあります。
近年では5番アイアンの代替としてユーティリティを使用する方も増えてきました。
本項では代替アイテムとして有効なユーティリティと、5番アイアンの違いをご紹介します。
5-1 ロフト角の違い
飛距離に大きく影響するロフト角。メーカーやブランドで異なるものの、おおよそ5番アイアンのロフト角は21度から27度くらいが平均的です。
一方のユーティリティは17度から27度くらいまでの範囲で、様々な角度の番手がラインナップされています。
5番アイアンの代替を検討する際は、現時点で使用しているご自分の5番アイアンのロフト角を基準にユーティリティのロフト角を選ぶのがポイントです。
5-2シャフトの長さの違い
ユーティリティは5番アイアンと比較すると若干シャフトが長いのがポイント。
そのためロフト角が同じでもシャフトが長い分、ユーティリティの方が飛距離も長くなるんです。
5-3フェース面の大きさの違い
ユーティリティと比較して5番アイアンはフェース面積が小さく、スイートエリアも狭ためクラブの芯がボールに当たらないとナイスショットは生まれません。
しかしユーティリティの重心位置は深く設計されていてスイートエリアも広いため、芯を外してもある一定の飛距離を確保することができます。
5番アイアンを使用するメリットはありますが、あまりに合わない場合はユーティリティを検討してみてください。
まとめ
5番アイアンはシャフトが長く、扱いが難しいとされているゴルフクラブ 。
そもそもアイアンは「距離を出すため」というよりも「距離を合わせるクラブ」。
そんな5番アイアンを使いこなすためにはまず、クラブの特徴や特性を把握することが重要なんです。
今まで”なんとなく”5番アイアンを避けていたなんて方は、ポイントを押さえて練習をしてみましょう。
正しい使い方を習得すれば、あなたにとって欠かせないクラブになるのではないでしょうか。